現代文キーワード

現代文の読解の随所で出てくる難しい言葉を分かりやすい言葉に言い換えることによって、やたら難しい文章も実はそれほど難しいことを言っていないことがわかります。難しい言葉は無限にあるように思えてしまいますが、実はそれほど多くはないのです。

現代文キーワードを正確に把握することによって、得点力をのばすことが可能です。だいたい難しい言葉に傍線が引かれますからね。地道に覚えていきましょう。

 

表象

表象というのは頭に浮かぶイメージのことです。「りんご」という言葉を聞くと頭の中に赤くて丸いあのりんごを思い浮かべますよね。でも人によって違うか。

今対象を見ていないけど、心の中に思い浮かべているものですね。

 

象徴

象徴を辞書を引くと表象とあります。そして表象を辞書で引くと象徴とあります。どうしろというんでしょうか。

象徴は、抽象的なものを具体的なもので表したものを言います。目でとらえにくいものを、目でとらえやすいもので表したと言っても良いでしょう。

ハトは平和の象徴。天皇は日本国の象徴。富士山は美の象徴。赤は情熱を象徴する。

こんなふうに使われます。

この象徴を見て、心に思い浮かべられたイメージが表象ですね。

ハトという平和の象徴を見て、平和が表象される。という具合に使います。

 

概念

概念は、いくつかの具体的なものの同じところをまとめて、細かい部分を捨てると出来上がります。

たとえば犬を10匹ぐらい見て、ワンと吠える、嬉しいとしっぽを振る、人間にとてもよくなつく、毛むくじゃら、舌を出している、などの共通点を抜き出して、それをまとめたイメージが概念です。

概念も思い浮かべられるものですから、表象と言えます。

じゃあどう違うのかと言うと、表象は一匹の特定の犬、たとえば名前をムクとしましょう、このムクにも使えます。

「ムクという概念」とは表現できません。概念はあくまで複数のものを見た後の共通点として、形成されるものですから、個別具体的なものには使えないのです。

概念も表象も頭に思い浮かべるイメージだけど、概念は抽象的で、表象は個別具体的なのです。

概念は抽象的なので、共通点のくくり方によってはいくらでも複雑になります。

ムクは、犬や哺乳類という概念にくくることもできます。他にも、毛が生えているもの、生き物、存在、生命、ペット、献身、忠実などなどいろいろな概念カテゴリーにくくることができます。

人は様々な個別具体的な表象から、様々なくくり方をすることにより概念を量産します。

あとは言葉が示している「意味」と捉えることもできます。

 

観念

概念とよく似た言葉に観念があります。

概念と観念は、既成概念と固定観念という言葉から理解するのがわかりやすいです。

既成概念は「既にある集団で成り立っている考え」です。

自分1人ではなく集団によって既に形成されているというニュアンスがあります。

一方、固定観念は「個人の中で固定している考え」です。

つまり概念は集団全体に共有される公的な意味合いがあるのに対し、観念は個々人の内面にある私的な意味合いがあります。

そもそも観念は仏教用語で「観想の念仏」のことで、瞑法の一つです。瞑想は極めて個人的な行為ですよね。

 

想像

なお想像はまだ見たことのないものを思い浮かべる時に使われます。今日食べたものを想像するとは言いませんからね。