国語力を戦略的に向上させる漢字学習の方法

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漢字を最も効率良く勉強する方法とは

漢字学習で困っている方はたくさんいらっしゃいます。お子さんがなかなか漢字学習をしないとおっしゃって、けんかになることも少なくありません。いったい世の中では、漢字学習がどれほど家庭の和を乱しているのでしょうか。

最も頭がよくなり、子供も嫌がらず、効率のよい方法とはどのようなものでしょうか。

漢字学習で重要なこと

子供が嫌がらないこと

一番重要なのがこれではないでしょうか。子供が嫌がらず、面白がって勉強できることがもっとも重要です。まあ、面白がらなくても、少なくとも納得して嫌がらずに勉強してもらう。これが肝要でしょう。

冒頭で申し上げた通り、漢字学習は家庭の諍いの火種になりかねません。親が無理矢理子供にやらせることで、逆に勉強嫌いになってしまいかねません。実際そんなケースも散見されます。

極力子供が嫌がらない方法を、できれば面白がって勉強できる方法を模索するべきです。

応用が利くこと

漢字は多くの部品から成り立っています。この部品の意味を理解しておくことにより、その組み合わせで新出漢字であってもある程度意味が分かるようになっています。

例えば「禾=のぎへん」

これは「木」に「ノ」がくっついた形ですが、この「ノ」は「作物や実」を表しています。

「利」の「リ」は「りっとう」と呼ばれ「刀」を表します。

ここから次のような意味を生み出しました。

・刃物で作物を収穫することによって得られるもの=「1役に立つ」「2もうけ」
・作物を収穫するときの刃物のするどさ=「3するどい」

  1. 役に立つ
    利害、利点、利用、水利、便利、有利、利己
  2. もうけ
    利子、利息、利益、利得、営利、年利、実利
  3. するどい
    利口、利発、鋭利

なんの理屈もなくこれらの熟語をただただ書き写させられたら、それはいやになるでしょう。しかし、漢字に含まれる深遠な成り立ちを知ることによって、漢字を体系的に学ぶことができるようになります。

以前学んだ知識が次につながるとき子供は目を輝かせます。

漢字の部品が組合わさることによって、イメージとイメージは融合し、新しい意味を生み出します。また一つの漢字ともう一つの別の漢字が組合わさり熟語を構成することにより、イメージとイメージは融合し、様々な意味を生み出します。これは知的にエキサイティングなことであり、子供もこのようなストーリーは熱心に耳を傾けます。

生徒たちにはこういう話をもっとしてほしいと言われることがあります。なかなか漢字ばかりやっているわけには行かないのですが(笑)

このような学習を繰り返すことにより、応用が利くようになります。まったく見たことのない漢字でも意味を類するすることができるようになります。

小学校で学ぶ漢字は1006字ですが、これらが組合わさってできる熟語の数は、一体どれほどのものでしょうか。重複を除いたとしても10000語はくだりません。

 

漢字学習で押さえるべき点

漢字学習のポイントは以下の通りです。これら全てを学ぶことはとても大変なことですが、正確に把握することができれば、高い応用力を手に入れることが出来るようになります。

1 字の書き取り
2 音読み、訓読み、送り仮名
3 意味
4 主要な熟語
5 成り立ち

意味について

漢字には意味があります。当たり前だと思われるかもしれませんが、意味は複数あることが多く、これを全て覚えている方は少ないです。

例えば、4年生で習う漢字「機」には「しかけ、仕組み」「きっかけ」「飛行機」という三つの意味があります。

「しかけ、仕組み」という意味からは「機械」「機関車」

「きっかけ」という意味からは「機会」「動機」

空を飛ぶため「しかけ、仕組み」から「飛行機」が派生し「機首」「機長」などの意味が生じます。

簡単な言葉、例えば「中」にも「まんなか」という意味と「あたる」という意味があります。

「あたる」という意味からは「的中」「中毒」などの言葉が生まれます。

「毒に中る」から「中毒」

このように覚えると忘れません。

以上のように、複数の意味を理解しておくことによって、応用の範囲が広がり熟語がどんどん増えていきます。ただ漫然と書き取りをすることがいかにもったいないかが分かってもらえるでしょう。

成り立ち

成り立ちを覚えると以上の意味がイキイキしてきます。

また、成り立ちを子供たちは楽しく聞いてくれます。作文や言葉の学習、読解が嫌いでも、漢字の成り立ちは興味を持ちやすい項目なのです。深く知る喜びがあるのでしょう。うんこを使って興味を持たせるよりずいぶん高尚ですし、応用がききます。

主要な熟語

意味と成り立ちを覚えたら、最後に主要な熟語を覚えましょう。熟語を覚える際には必ず「意味」を意識して、解釈しながら学びます。

「機首」は「飛行機の首」なんだな。

「動機」は「動くきっかけ」なんだな。

といちいち納得して理解していくと忘れにくくなりますし、また応用がききます。さらに、熟語の成り立ちの問題や将来的には漢文の読解におおいに役立ちます。漢字から熟語を深く理解するだけで、文章題の読解力も向上します。

訓読み

順序が逆になってしまいましたが、意味や熟語を考える際、一番大きな軸となるのが「訓読み」です。訓読みをしっかり理解しておくことで少なくとも、意味の一つは理解できたことになることが多いのです。

こうして有機的にすべてをつなげて漢字を理解することによって大きな実力になっていくでしょう。

 

漢字学習におすすめの本のご紹介

以上の要件を極力満たす参考書を選ぶようにしましょう。

「調べて覚える 漢字辞典ドリル」です。

この漢字ドリルは先述した漢字学習の要件のうち、4つを満たしています。

なかを見てみましょう。

左のページが漢字の説明です。

特に重要なのは「意味」と「主要な熟語」です。

「覚」には「わかる、はっきりする」と「おぼえる」という意味があることがわかります。そしてそれらの意味から「覚ご」「見覚え」「自覚」などの熟語が生まれているのが分かります。

そして、ここが優れていると思うのですが、難しい熟語にはカッコで意味が付されています。「覚ご」は「心を決める」こと。「自覚」は「自分自身ではっきり知る」ことというように。

さらにそれらの漢字を覚えるために、ドリルがあります。これは右のページを見てください。

「覚」の書き取りは、1ページめくると出てきます。一つの漢字につきたくさんの言葉を覚えることができます。

このドリルを徹底的に繰り返せばものすごい実力がつくことでしょう。漢字ドリルで、難熟語、難語の言い換え、漢字自体の意味、が分かる構成になっています。

こんなすばらしい漢字ドリルですがなぜか売れていません(笑)

マーケティングはヘタくそですが、優れたドリルに違いないのです。

ところが、このドリルには弱点が2つほどあります。

ひとつは1年生用の漢字ドリルのみなぜか「意味」がくわしく書かれていないのです。まあ1年生の漢字は、一つの漢字が一つしか意味を持たない場合が圧倒的に多いので無理もなのですが、気になるところではあります。

あともう一つの弱点は「成り立ち」が書いてある漢字と書いてない漢字があることです。

これは次の辞典で補うのがよいでしょう。

「小学生のための漢字を覚える辞典」です。

辞典と行っても細かい内容ではなく、学年別に分かりやすく大きく分類されています。こんな感じです。

成り立ちが書いてありますよね。

この理屈をいちいち覚えていくことがとても漢字学習に役立ちます。最初は大変ですが、後からぐっと楽になってきますし、頭が良くなっている実感が生まれてきます。

 

まとめ

以上のように漢字学習にも戦略が必要です。子供に任せるだけではなくて、親が積極的に関わって以上のような内容が理解できているかどうかを見守ってあげてください。

お子さんに教えてもらうというスタンスもよいですね。子供は新しく知ったことを話すのが大好きですからね。

 

 

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