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課題文型小論文攻略法 要約の具体的方法

課題文型小論文の要約する上での2つの問題点

課題文型小論文にはやたら長い文が登場することもあります。下手をすると10ページにわたるような「何これ?本?」みたいなやつも出てきます。これを要約しなければならない。

しかし、ひるむことはありません。長い長い文章といえども結局は「段落の集まり」に過ぎません。たとえば20段落あったとしても、小さな1段落がたくさん集まったものに過ぎません。したがって、私達は1段落を正確に要約することからはじめたらよいわけです。1段落を正確に要約することができさえすれば、あとはそれを20個つなげて、一応要約らしきものは完成します。

簡単ですね!

といいたいところですが、ことはそれほど単純ではありません。問題は2つあります。

一つ目の問題は、段落の中にはいくつか文がありますが、その中のどれが一番重要かということです。先ほど、簡単に「1段落を正確に要約できれば」といいましたが、ではどの文が一番重要なのかということを判定する必要が出てきます。「段落の要約の仕方」の問題です。

二つ目の問題は、段落ひとつひとつが同じ重要度ではないということです。1段落目は一番主張したいことだけど、2、3段落目は1段落目の具体的な説明に過ぎず、省くこともできる。こんな状況がよくあります。したがって、段落相互間の重要度の判定、関係の見極めをしなければなりません。「段落のグループ分け、重要度による整理」が必要になってくるのです。

整理しないままに、ただ切り貼りするだけだと、いかにも「コピペ(コピー&ペースト)」しましたみたいな文章になります。コピペ文の完成です。一貫性がなく不自然です。自分で理解したうえで要約しましたというアピールがありません。そもそも小論文自体が、国語問題の型にはまった処理能力偏重の反省から来たものであり、思考力をためすためのものです。「私にはこれだけの思考力がありますよ!」というのをアピールしていかなければいけません。にもかかわらず、コピペ文だと何か機械的な、もっというと考えていない印象を受けてしまいます。

この二つの問題をクリアできれば、晴れて美しい要約の完成と相成るわけです。大体授業でどのようなことを教えているのかの一端をご紹介したいと思います。

主張を把握する

結局「言いたいこと」はなにか。参考書や学校の授業、塾、予備校の授業などでもよく聞かれますよね。「言いたいこと」「主張」「クレーム」「結論」「ねらい」「伝えたいこと」「心」「真意」など様々な表現がありますが、結局「伝えたい一番大切な部分」なんです。

文章の究極の目的はこれをつかむことではないでしょうか。個人的には「心」が好きですね。文章は淡々と文字が連なっているだけなのですが、その背後にある「心」。これをつかむのが最終的な目的です。

では、どのようにこれをつかむのか。これが要約なのです。

まずは「段落ごとに重要な一文を捉える」ことからはじめるのでしたね。では重要な一文とはどうやって見つけるのでしょうか。実は、形から見つける方法と内容から見つける方法の二つがあります。

内容から見つける方法はかなり頭を使う話になります。ですので、まずは形から重要な部分をつかむ方法です。そんな簡単なもんじゃないだろ、そんな声が聞こえてきそうですが、いやいやそうでもありません。国語専門塾の授業では、重要な一文に線を引く練習をするのですが、まずは形から線を引かせます。するとどうでしょう。あら不思議。線を引いたところを読むだけでなんとなく「言いたいこと」が伝わってくるではありませんか。もうびっくりですね。

さて、ではどんな形に線を引けばよいのか。その一端をお伝えしましょう。授業を受けてくれている方にはもうお渡ししてありますね。

●逆接の後ろ しかし、ところが、でも、等
逆接の後ろは「言いたいこと」がよくきます。逆接が登場したらすぐに四角でくくりましょう。
なぜ逆接の後ろが主張になりやすいのかというと、逆接の後ろは、前の文の予想と逆の内容がきます。逆の内容が来るということは、当たり前のことではなく、予想外の展開がなされるということになります。当たり前のことってあまり注目されませんよね。いつも真面目なオサム君が学術書を読んでいても誰も注目しませんが、ヤンキーで鼻ピアスを開けているタカシ君が学術書を読んでいたら、皆注目します。一体何が起こったんだと。まぁちょっとずれますが大体そんなイメージです。いいですか。逆接の後ろは注目せよ。
なお、逆接が来ていてもそれほど注目しなくて良い場合もありますが、これについては割愛します。

●のだ。のである。のです。んです。
なにげない「の」の一文字ですが、なかなか侮れません。いや、侮ってはいけません。辞書を引いてみましょう。こういうのはあまり調べないのではないでしょうか。

「のだ」
あなたは知らないだろうが・・・という事情・理由がある、決まってこういう成り行きになる、と相手に教えて説明する気持ちをあらわす。(角川必携国語辞典より)

「のだ」には「君は知らないだろうから教えてあげるよ。わかって欲しいんだよ」という気持ちが入っているのです。であれば、これが「言いたいこと」ことである可能性は高いはずです。何気ない文末に出る筆者の「心」。これを取り逃してはいけません。

この部分に線を引きましょう。いいことがあるはずです。

他にもいろいろあります。ただこれは授業で教えていることですので、渡したプリントを参照してください。このプリントをいつもあなたの傍らにおいておく。そして文章を読むときに大切なところに線を引っ張りながら読むのです。すると、大事なところとそうでもないところが見えてきます。特に記述問題なんかでは、記述すべきものがこの線を引いたところからである場合が少なくありません。大事なところなので記述の対象になりやすいのですね。まずは形から入る。これがポイントです。